こんにちは。 横浜・根岸のゆらし療法士 本田貴久子です。
「頭痛がある子供」というとどんな子を思い浮かべますか?
- ゲームの時間が長く、「遊びと言えばゲーム」という子
- 塾に通っていて、勉強時間が長く、遊びが少ない子
- 姿勢が悪い子
- 食生活が悪い子
- 睡眠時間が短い子
等ではないでしょうか?
一般的にも不定愁訴は生活習慣から生じると考えられるようになっているのは大人の世界も子供の世界も同じです。
確かに、施術を受けに来られるお子さんで頭痛がある子は上記のいずれかに当てはまるお子さんが多いです。
ところが、これらのどれにも当てはまらないのに、頭痛持ちというお子さんも当然います。
そんな小学5年生の女の子を施術させて頂きました。
「どのくらいのペースで頭痛が来るの?」と尋ねると
「いつも結構痛いです、我慢できないほどではない痛みは何となくよくあります。」とのこと。
左が施術前の写真で右が施術後です。
舞台に上がることもある、歌舞伎を習い事でしていてるお子さん。
踊りの体の使い方もあってか、反り腰気味です。
ただ、それほど姿勢も悪くないのですが、首回りと頭がギューッと固くなっていました。
施術後は肩周りの力も抜けています。
施術後は「頭の痛みがスッキリしました」と。
とても素直で明るいお嬢さん。誰も頭痛で悩んでいるとは思えないタイプ。お友達との様子を見ていると、とても気配りが出来て、常によく周りをみているお嬢さんです。
だから無意識に体が緊張している時間が長いのでしょう。
下の緑の辺りがギュッと硬くなっていたので、それが痛みの原因と思われました。
頭痛を分類するなら、「緊張型頭痛」と言われる頭痛になります。
緊張型頭痛の主な要因とあげられるのがこの二つ。
- 身体的ストレスによる筋肉の緊張
- 精神的ストレスによる筋肉の緊張
身体的ストレスは、例えば、
頭を前に突き出した状態でのパソコン操作の姿勢、子供の場合は下を向いてゲーム機で遊ぶ、勉強の姿勢、床に置いたものを使って遊ぶ(カードゲームやレゴなどを床に広げてやる体勢)、これらの姿勢は頭を支えている首や肩の筋肉に負担が掛かります。頭、特に後頭骨周辺の筋肉も緊張し、血流が悪くなって頭痛が起こります。
なぜ硬くなるかというと、頭の筋肉も私たちが運動する時に使う筋肉と同様、疲労してくると、乳酸などが溜まって、末梢血管を収縮させてしまうからです。
楽しいこと、夢中になることをしている時は、誰も体の疲れなんて感じませんから、つい長い時間、体に負担を掛けることになってしまうのです。
精神的ストレスについていうと、後頭部の筋肉は交感神経が支配しているので、精神的な負荷が掛かると、無意識にいかり肩になってしまいます。
子供の頃の学習発表会でのステージ、みんなの前で作文を読む、大人だど初めてのプレゼンをする、このような時に肩に力が入ってカチカチになった経験はどなたも一度はしたことがあるのではないでしょうか?
頭痛に関しては色々な要因がありますが、だからと言って四六時中、頭痛に悩んでいる訳でもない場合が多いでしょう。
日常から肩が慢性的に凝っている状態に、改めて上に挙げたような負荷が掛かり、筋肉の緊張が強くなった時、また緊張状態が長くなった時に緊張型頭痛が症状として出てくると考えられます。
だから日頃から頭痛を感じなくても、肩回り、首回りの筋肉の緊張が生じないように、また、セルフケアで解消しやすい状態を作っておくことが一番大事です。
お子さん一人でも今日からできるセルフケア。
①お風呂の湯船につかる。
お風呂に入ると血流が良くなります。
また、浮力で筋肉が弛みます。だから半身浴ではなく、肩までしっかりと浸かりましょう。
②同じ姿勢をとり続けない!
楽しいことには夢中になってしまいますが、同じ姿勢をとり続けることは、例え痛くなくても、体に同じ負担を掛け続けることにあります。
体の一部だけを無意識のうちに酷使していることになります。
コツは、トイレに行く、おやつを食べに動くなどをして30分に一度は体勢を変えるようにしてみましょう。
子供も小さな体でたとえ小さな社会であっても、一生懸命神経と脳を動かしています。子供は経験も少ないから時に必要な息の抜き方も知らないこともあります。
先ほどの何でもないようなことが負担となり、疲労として蓄積し、子供の頭痛の要因になっているのです。
「子供の体は柔らかいから大丈夫」、「遊んでいるから大丈夫」と過信し過ぎないように気を付けたいですね。子供も緊張するし、子供たちなりに、体も硬くなります。そしてそれが蓄積してしまうのは大人も子供も同じですから…
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