子どもに多い症状/女性に多い症状

起立性調節障害からの回復

こんにちは。

横浜・根岸のゆらし療法士 本田貴久子です。

 

私が子供の頃、子供が学校を休む理由と言えば、風邪での発熱、インフルエンザ、下痢など、どの子もなるような、

そして誰もが聞いて、どんな様子か想像がつく症状が原因だっように思います。

しかし、最近、子供たちが抱えている悩みは以前とはちょっと違います。

起立性調節障害と難しい言葉で言われることもある、症状で悩んでいる子供が増えています。

 

「起きられない子」が増えている

今の子育て世代は、発熱や下痢以外は学校に行くのはごく当たり前のことで育ったのではないでしょうか?

熱を出したような時にだけ休むのがごく普通のことだった方が多いかと思います。

先生によっては学期末や学年末に渡してくれる「皆勤賞」があったのも、頑張っていくのが当たり前という認識があったからでしょうか?

 

けれども、最近の子供たちの中には「起きたくても、起きられない、体が起きてくれない」

と、こんな悩みで学校をお休みしている子たちも昔に比べるととても増えています。

 

「起きたくても、起きられない」とは学校に行きたい気持ちはあるものの、いざ起き上がると、

ふらふらめまいがしたり、頭痛や腹痛の症状が出てしまうのです。

病院では「起立性調節障害」と診断されることが多いです。

 

起立性調節障害の症状にも軽度なものから重度のものがありますが、統計によると、

軽症例を含めると、小学生の約5%、中学生の約10%(そのうち、重症は約1%。)が症状をもって悩んでいます。

また、不登校の約3-4割の子供たちに起立性調節障害の症状がみられると言われています。

中学校の35名ほどのクラスだと、クラスに3、4人はこの症状で悩んでいる子がいることになります。

 

実際に施術を受けに来るお子さんに「同じように、身体が思うように動かなくて学校を休んでいる友達いる?」と尋ねると、

「ほとんどの子が、学年に、何人かいるみたい。別に珍しくもない」と答えが返ってくるくらいです。

 

起立性調節障害はどのような症状か?

起立性調節障害の症状の特徴としては、一般的に朝に症状が強く、午後から夜にかけて軽快する傾向があります。

具体的な症状としては次のようなものが挙げられます。

めまい、立ちくらみ、寝つきが悪い、朝起きづらい、頭痛、食欲不振、吐き気、腹痛、下痢や便秘の繰り返し、動悸、乗り物酔い、疲れやすい、生理不順、生理痛、冷え性

 

朝、体調不良で欠席したにも関わらず、夜は普通に元気なので、夜更かししてしまうことがあります。

子供が学校を休むので、自分の仕事の予定をキャンセルすることもある親にとっては、「夜、もっと早く寝れば、朝もすっきり起きられるはずではないか?」

苛立つ気持ちも湧いてきてしまうと思います。早く学校に行けるようになって欲しいと焦りますよね?

 

そして起立性調節障害の症状が上に挙げたように、なぜこんなに沢山あるかと言うと・・・

起立性調節障害は自律神経に関わる症状だからです。

自律神経は頭の先から足の先まで、全身に張り巡らされています。

ですから、症状も様々な形で出てくるのです。

 

起立性調節障害について気を付けたいポイント!

起立性調節障害の症状を先ほど挙げましたが、

  • 一人にいくつもの症状が出ること、
  • どれをとっても死に至るほどの病気ではない
  • 一日の中でもランダムに症状が出る

どれをとってもこのような特徴があるため、真剣に捉えられないことがあります。

本人は辛いのに、「また色々言い始めた」、「なんだかんだ言って怠けたいんだけなんだ」と誤解されやすいのです。

実際は子供も色々な症状が出てしまって、辛い思いをしているのに。

それがまだ思春期の子供たちの心を傷つけていることがあるということです。

また子供に取ったアンケート統計の結果で分かっていることは、頭痛、腹痛を始め、様々な不定愁訴に関して、子供が親に話していないということです。

ですから、子供が親に症状を訴えるときは、症状が出てからしばらく時間が経っていることも多いのです。

 

実際に様々な症状から抜け出した例

中学2年生のかずき君、進級した4月の上旬、部活の練習がハードになったことがきっかけか、様々な症状が出てきました。

太ももに筋肉痛のような痛み(屈めない、靴下も履けない状態)、めまい、頭痛、食欲不振、腹痛、

上記のような悩みが初回のカウンセリング時にありました。起きているのが辛い状態で2週間ほど過ごしていました。

体を触って確認して、頭痛もずいぶん前からあるように感じたので「頭痛は随分前か

らあった?」と尋ねたら、

小学校の時も頭が痛いと感じていたとのことでした。

「我慢できない訳ではないから、親に言わなかった」と。

 

【経過】

初回施術時:頭痛、ふらつき、水分以外は口に入れたくない、身体を動かすのは歩くだけで足が痛い。

2回目施術時:頭痛は全くない。ふらつきがあり、少し食べる気が起きてきた、歩行も楽。

3回目施術時:頭痛は全くない、ふらつきなし、食欲出てきた、身体は硬い。

2回目の施術の翌日より、歩いて登校することが出来たのは本人とお母様にとって大きな自信となりました。

その後、順調に回復しています。

※回復の過程には個人差がありますので、すべての人に同じ反応があることを保障するものではありません。

 

施術でやったことは、「体の歪みを取り、自律神経が整い、正常に機能しやすい状態を作ること」です。

施術後は自分でも背が伸びた気がするとも言っていました。

この写真を見て何か気付きましたか?

首の角度、大きく違いますね。

頭が前に出てしまっていると、首に掛かる頭の重さは非常に大きくなってしまいます。

首に負担が掛かると、自律神経が上手く機能しにくくなります。

首に掛かる負担がグッと減ったので、症状がみるたびに改善していきました。

ここについて、詳しくは2018年6月18日㈪にリリースする小冊子に詳しく記載しました。

それぞれの体の持つ回復力、症状が出るに至った背景など全員が異なるので、全く同じスピードで変化が出るとは限りません。

ですが、問題になっている体の部分への負担が軽減されると、薬に頼らなくても、早く元気を取り戻すことも出来ます。

 

施術以外にアドバイスしたこと

1、寝る姿勢

普段から、ベッドで横を向いてしか寝ていませんでした。寝ている間に体が歪むことは想像できますね。

ここで見落とされがちなことは、仰向けで寝ることの大切さ!

人は誰でも、仰向けで背骨を真っ直ぐ伸ばして寝るときに一番疲れが取れます。背骨(脊椎)の間のクッションが弾力を取り戻せることが大事です。

仰向けで寝るのが辛いのは股関節が縮まっているので、股関節を伸ばすことを体が拒否している可能性があります。

そんな時どうしたら良いのか、というと…

             

膝の裏に小さめの枕か、バスタオルをクルクル巻いた枕を入れてあげること!

こうすると、股関節が伸びない状態でも楽に仰向けになることが出来ます。

 

2、食事の時間

週に3回塾に通っています。

塾から帰宅して夕食を食べるのが夜の9時半から10時くらいになるそうです。

もちろんおやつは食べていくけれど、家で用意される夕食はその時間にしっかりと食べて、11時には寝る。

となると、睡眠に入った時には体はまだまだ一生懸命、消化活動をしていることになります。

寝る時間は余計なことをせずに、体の疲れを取る時間。でも、気付かぬうちに、一番大変な消化活動を体にさせているのです。

睡眠の質が落ちてしまいますね。

 

今、両親ともに仕事をしている家庭も多く、子供もそれぞれ習い事や塾に忙しく、いつもいつも理想的な生活なんてもはやできません。

でも、せめて、ちょっと体力が落ちている時、疲れが溜まっている時は食事の時間と量をコントロールして睡眠の質を上げることも大事です。

 

ひとこと

今、私たちはとても忙しい時代を生きています。

子供達も忙しい生活を送っています。睡眠時間も十分に確保するのが大変です。

睡眠、食事、運動、を理想的なバランスで生活に取り入れることはハッキリ言って、簡単なことではありません。

だからと言って、放置していたら、体はバランスを崩してしまいます

それぞれのクライアントさんにとって、最も効率的で、継続できるセルフケアをしっかりお伝えしていくことも大事にしていきます。

「自分のことは分かっても、子供のケアはどうすれば良いのか?」と戸惑ったら、いつでもお気軽にお声がけください。

「どうしたら良いのだろう?」と迷っている1日も、子供の成長にとってはかけがえのない1日です!

お子さんの毎日にどんな日を増やしたいですか?

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